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「医者に殺されない47の心得」を読んで

今日「医者に殺されない47の心得」(近藤誠著)を読みました。

医者という立場からは微妙な本、ではなくて、海外の研究結果とかけ離れている日本独自のやり方についての批判はその通りなのでしょう。高血圧や脂質異常症のほとんどは治療の必要がない、というのはまさにそれです。

2008年に特定健診というのが始まりました。40-74歳を対象にしている通称「メタボ健診」ですが、最近は意味がない検診とさえ言われています。腹囲、血圧、血糖、コレステロール、中性脂肪の値や喫煙習慣の有無などによって「あなたはメタボです」と診断し、適切な保健指導や薬物治療につなげるというものです。

このうち「腹囲」の根拠が不十分なため(男性85cm女性90cmって数字を見ただけでおかしい)ダメ出しをされている部分が多いようですが、今回の本によれば血圧も血糖も脂質も全て関係ないことが多いようで、じゃあ喫煙習慣だけじゃん、という結果にもなりかねないです。

wikipediaを読むと、自治体ごとにこの検診の受診率とか保健指導実施率とかで後期高齢者医療への財政負担を増やすとか減らすとかやっているようですが、何か根本から間違っているような気もします。

「軽い風邪に抗生剤を出す医者は信用するな」というのはほとんど正しいです。これは「軽い風邪」と判断する患者さんの中には少数ながらも抗生剤が必要な方がいるということで、過去にそれで後悔した医者は「99人には無効だと思っても残り1人を助けるために全員に処方する」かもしれません。

この本を読んで部分的にでも納得する医者は多いはずです。しかし学会や厚生労働省などから「ガイドライン」というものが出ている以上、ある程度はそれに従わないといけないという足かせもあります。ガイドラインに従わないことはペナルティにはなりませんが、それで患者さんの状態が悪くなったとしたら、納得のいく説明を患者さんサイドや場合によっては裁判官にしないといけないわけです。そりゃガイドラインを守った方が無難です。

患者さんの立場からは、医者にこういうことを主張してもいいと思います。医者としては明らかに自分のやり方と相容れない場合はそういう治療を断ることは十分あり得ます。いちおう医師法には「診察してくれと言われた場合は正当な理由なしには断れない」と書かれてはいますが、断る理由としては十分だと思います。

ではどうするか、頭の柔らかい医師を見つけて、一切文句は言わないからと文書にしてお願いするしかありません。そういうことが積み重なると、今のやり方は間違っているという結論に行き着くかもしれませんから、有意義だと思います。

またこの本には半分程度「がんは放置しろ」というテーマで書かれています。これは簡単です。何かあっても病院を受診しないだけです。または受診してがんという診断名を付けていただいて、その後通院しなければいいです。実際乳がんの手術の縮小化はそれで広まったようですから。

私としては病気を意識しだした40歳以上の人全員にこの本を読んでもらいたいです。ベストセラーのようでもう86万部が売れたようですから、日本人の100人に1人くらい読むくらいにはなりそうです。これでは医者もいつまでも頭が硬いままではやっていけないと思いますし、現在の医療を見直すいいチャンスだと思います。
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No title

コレ、私も読んでみました。非常に医療界に対して、問題点があると思いました。
予防医学という観点から、検査が増えてます。
でも民間で医療関係にお勤めする人に聞いてみると、検査は儲かる!との事でした。
果たして検査は予防医学として捉えるべきか?それとも病院の利益の為に検査があるのか?
本当にこれも難しい問題ですよね・・・。

No title

政治家がしがらみを排除できないように、医者も製薬会社の企てを排除できないってことが問題のひとつですね。製薬会社の頑張りなしには医療は発展しないのも事実ですが、かといって製薬会社は聖職ではありませんからある意味仕方がない部分です。

検査漬けというのは昔から言われていますが、検査をある程度以上しないと病院はやっていけないというのも事実です。外来だけやっていたら潰れます。外来では5分診療をしないとやっていけないというのも患者数が多いという理由もありますが診療報酬が低すぎるという理由もあります。

まあ、外来での診療技術に対してもう少し評価したらいいのにと思います。それに相当する報酬は初診で2000円、再診で600円ほどです。かぜをひいて3日前に初診したケースを想定すると、今日再診して肺炎でないこと、その他の病気でないことを判断する必要があります。患者さんによっては生活環境を整えることも考えないといけません。それら全部やって600円(3割負担ですと180円)、明らかにおかしいですよね。

そもそもガイドラインとかのある疾患を診断するための方法として、検査というのは今や避けて通れない面が強いです。検査をしないで見逃したとしたら下手をすると裁判になりますので、リスク軽減という面もあります。簡単に言うと検査なしでは診察が成り立たない部分が大きいです。

昔より医療水準は上がっていますし、患者サイドもその高いレベルを求めます。一切検査をしないで成り立つのはせいぜいクリニックだけです。その代わり症状がどんどん悪くなったらすぐ病院に紹介です。

過剰に検査したがる医師はいると思いますが(例えば肺炎疑いの人全員にCTをするとか、頭痛の人全員にCTをするとか、初診の人には必ず血液検査をするとか)、度が過ぎると健康保険の査定で削られます。今医師の裁量というのはどんどん狭くなっていく傾向にあります。

そんなわけで、あの本に書いてあることは、日本の医療の標準的治療として普通に行われていて、改善するならシステムを根底から作り直す必要があるというところがかなり含まれています。しかし患者さんサイドの考え方を変えればかなりあの本の方法論が通用することもまた事実です。

ぜひ意識改革をしていただきたいと思います。自分(もしくは自分の親)は検査もなにもしてくださるな、痛いとかつらいとかの症状をとってもらえれば十分、死んでも文句は言わん、という患者さん、実は歓迎されると思います。少なくともクレーマーであることは否定できるわけですから。

そういう人が増えたらばたばた病院は潰れると思いますが、医療が根本的に変わることは私は賛成です。
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