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認知症の人が外出して電車にはねられ遺族に賠償が・・・

認知症の方が電車にはねられた事故がこの8年で149件ありそのうち115人が死亡したというニュースがありました。その中で91歳の方が死亡した事故で、JR東海から遺族に損害賠償せよという訴えがあり、地裁で何と720万円賠償せよという判決が出たようです。

認知症患者さんの徘徊というのは、ここは自分の家ではないと言って今はないかもしれない生まれ育った家に帰ろうとするとか、いろんなケースがあります。アルツハイマー型認知症の場合は道に迷うことも多く、判断力も悪くパニックになりやすいので踏切を越えて進入する可能性も大いにあるでしょう。

認知症の在宅介護は結構壮絶です。周りの人がうつになるケースは大いにあります。本当に頭が下がります。今回の判決がまかり通れば在宅介護を積極的にしようとする人が馬鹿を見るのは明らかです。この判決を出した裁判官のやつらは現場を知らないのでしょう。

医療現場の人間としてみると、いくつか疑問はあります。徘徊を時々していたとして、主治医がそれをわかっていた場合、何か対策をとっていたのか。漫然とアリセプト(脳の機能を上げる薬、興奮の副作用あり)を出していてその他何もしていなかったとするなら、もう少し何とかならんかったのかとも言いたくなります。

認知症患者さんに精神科系の薬を出して落ち着いてもらうことは結構厳しい縛りがあります。死亡率が上がるから原則出すなと言わんばかりの提言もあったりします。足腰が弱って骨折のリスクが上がるから出さないという医師もゴマンといます。自分の親が認知症だったらどうするのか興味がありますが。

とはいえ鉄道会社としては賠償を請求したいのもわかります。介護保険から支出するのが一番リーズナブルだと思います。認知症の方は社会で支えるという発想があれば、個人に責任をなすりつけるのは合理的でないのはすぐわかるはずなんですけどね。鉄道会社には罪はないと思いますし(他に方法がない)、損害賠償を請求された遺族の方にはお気の毒としか言いようがありませんが、今回のことをきっかけにいい方向に改善されることを期待します。

このケースは控訴していますし、今後このニュースを反面教師として議論も進むでしょうから、今回のような判決にはならないと思います。ただ認知症をめぐる環境というのは現場を知らない人たちが動かしているというのが最大の問題であることは変わりがありません。情けないことです。
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No title

病院が提案する認知症治療は、「ベットで大人しくさせる!」が基本ですよね・・・。義父の時、つくづくそう思いました。
日に日にやつれていき、最後は肺炎で亡くなりました。難しい問題ですよね・・・。

No title

事情がよくわからないので的外れかもしませんが、今は身体拘束(手足を縛る)はやらない方向になっていて、その代わりに家族の付き添いを求めるようになっていると思います。これはこれで家族の方が辛いですが・・・

薬を使っておとなしく、というのはこれもいろいろ事情が絡みます。手術のあととかでとにかく安静が必要な場合は注射とかで寝る手前までぼんやりするくらいに、というのはありますが、全身状態のよい、ただ認知症があるだけの方にはいい方法ではありません。

しろうとさんの義理のお父様、そしてご家族の方々はかなり辛い思いをされたのでしょうね。医療従事者として心が痛みます。

家族がお手上げになるような認知症の方が「歩けて食事もとれて人間らしい状態」を目指すのはかなり難しいですが、私はその理想に向けてチャレンジしています。

No title

正直、難しいと思ったのは、他人が認知症患者を介護する感覚の差ですね。ある介護施設に最初入れましたが、そこは自由に動ける感じで好感を持ちました。だけど、例えば、食事の際、これは食べたくない!って本人が拒否行動で介護士の手をはらいのけたら、それを暴力!って見なすところがあったりと、介護士のレベルとか経験から報告書の内容は凄く変わるって事でしたね。我々が訪問時、「介護士に暴力をふるった」っていう風になり、結局3ヶ月で出されてしまいました。
たまたまその行動を見てた見舞い家族の方がいて、強引に食べ物を口に突っ込んでるから、拒否しただけ!にしか見えなかったけど、その後の結果報告書に暴力の記載があったのには、びっくりと言ってました。
まあ食事時間も限られていて、大勢の人数の患者さんを見ないといけないので、難しい問題だなーって思いましたよ。
最終的には「だったら家族で見てあげて下さい」っていうセリフね。。。
家族で事業をしてるから、それが出来ないわけでして、それも言い訳だとしか捉えられない現実ね・・・
本当に当事者にはわからない事も結構ありましたよ。

No title

確かに難しい問題が山のようにあります。ただ「暴力」「介護抵抗」と日誌に記載したなら、普通はその原因を探らないといけません。無理やり食べさせて暴力というのは論外ですね。

医療従事者、介護士という人たちは、とにかく食べることが最重要課題と認識しています。半ば無理やりというのはいくらでもあります。食べなくてどんどんやせていくと上の人に怒鳴られ、家族にもなじられ、となると半ば無理やりにというのも必然と言えます。

私なんか、もういいじゃないか、食べたくないのなら食べなくていい、もし食事を工夫して食べられるようになるのなら工夫すべきだけど、人間には食べない自由もある、と思っています。少しずつやせてそのまま眠るように亡くなるのは自然な最期です。自分だったらそうされたいです。

実際一人だけですがそうやって亡くなった方がおられました。もちろん認知症はあるのですが、途中から強烈に食べることを拒否されるようになりました。ご家族と相談してご本人の希望を尊重し、安らかに亡くなられましたが、我々はしばらく、これでよかったんだろうか、もう少しやるべきことはなかっただろうかと考え、結局答えは見つかりませんでした。

No title

いやー、ホントそういう仕事に従事してる人を悪く云うつもりは少しも無いんですよ。
自分の親でも大変なのに、ましては他人でしょ? 仕事と割り切るから出来るんでしょうけど、大変な仕事だと思いました。まあ今は感謝しかないのですが、さてこれが正解だったのか?というのは、家族でもわかりません。
家にて最後を!とも思いましたが、そうなると一番苦労するのは、義理の母です。
ある方に、「理想論ばかりでは駄目!今どちらの親を守るべきなのか?よーく考えなさい!」って云われました。
たしかに家にて見てる方を親戚もいましたが、易しかったオジサンが杖で介護してるおばさんを叩く姿を見て、びっくりしました。体が不自由になると、そんな行動もしばしばだとか・・・。そこに介護の現実があるんですよね・・・。

No title

結局のところ理想と現実、その間で一番納得できる落としどころを探るしかありません。

本人として家で最期を迎えるのは幸せなことですが、老夫婦だけでは無理なケースがほとんどです。何かが起こると訪問介護、訪問看護に頻繁に連絡してきていっそ入院してくれたらと思うことも・・・。80過ぎた夫婦だけで理想に近い介護ができているところは私の知る限りほぼ皆無です。

私も介護の現場で働いている人たちには頭が下がる思いです。自分はあれほどは頑張れません。またうちの実家でどちらかが介護が必要になったとしたら、と思うと想像すらできません。
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